島前神楽歌詞

takuhi2007-02-11

島前神楽、番組 神楽歌より
1 寄せ楽
エぬさーたつーる、エナーエエーェェエ 、ここーもーォォォ 、たかーまーのーォ 、
はら なれェ エー 、ばァ エーヤアエー 、
エあつまーァりたま 、えエーエエーヤエーエエ、よもーのかーァァ 、みーがァァ みィ、
ちはやぶる 神代の昔 現れて 神の威徳を 人に知らさむ
神代より 三種の宝 備わりて 豊芦原の 象徴とぞなる
ちはやぶる 神は社に 座しまして 神楽の音を 聞こしめすらむ
この注連は 天の岩戸の 開しより 我等もかけて 千代の世を経む
2 神途舞
再拝や 此処も高天の 原なれば 集まり給え 四方の神々
東方 拝めば 神下る 万の神も 花とこそ見れ 知輪麻の神も 花とこそ見れ
南方 拝めば 神下る 万の神も 花とこそ見れ
神代より 三種の宝 備わりて 豊芦原の 象徴とぞなる
西方 拝めば 神下る 万の神も 花とこそ見れ 知輪麻の神も 花とこそ見れ
北方 拝めば 神下る 万の神も 花とこそ見れ
五十鈴川 清き流れの 早ければ 八百万代の 罪は残らじ
中央 拝めば 神下る 万の神も 花とこそ見れ 知輪麻の神も 花とこそ見れ
黄龍 拝めば 神下る 万の神も 花とこそ見れ
いんようー 、いんよう、このしでーをー、たがもとーへー、まいるーエエェ、
エエーエエーエ、あめーにまー 、エエーエいんよう、
あめーにまアす、かーみーわーざー、しぃてぇかぁ、 エエーエェェェ、
いんようホー 、かみもーヨーホー、 やおとめーはー、 アイヤーイヤ、 サァート 、
もうたかみーも、なーにかーの、かーみもヨ 、あらじトンド 、ハリヤトンドーォ
3 巫女舞
ちはーやふるぅ、エーエエエエエ、たまァのォヨォ、みすゥをォバァ、
まきーあげェ エ、エーェてェエ、わーがーなーをォ、ひィとォのォ、エーエエエエ、
エエーイヤエイヤ、とうぞうれぇしき、とうぞうれぇしき、
氏神を 招ずる今宵 雨降るな 小風な吹いそ 神を招ずる
この御座を 清むる者は 神の守 真山の榊 百浦の塩
五十鈴川 清き流れの 早ければ 八百万代の 罪は残らじ
神代より 三み種くさの宝 備わりて 豊芦原の 象徴しるしとぞなる
陰陽ー 陰陽 八乙女は 誰が許へー参るー エエェー エエーエ エーエ
天に座ー エエーエ 陰陽 天に座ーす 神業しぃてーかぁ エエーエ ェェェ
陰陽ホー 神もヨーホー 八乙女は アイヤイヤサーァト 詣うた神も
なにかの神もヨ あらじ トンド ハリヤトンドーォ
ひさかたの 天の八重雲 かきわけて 降りし神を 我ぞ迎えん
アッサンヤサンヤと
  神社の 天の八重雲 かきわけて 降りし神を 我ぞ迎えん
宜き業してかな 天に坐す ヒルメの神も 暫し止めん 暫し止めん
乗り遊べ 早乗り遊べ 空から座くらに よき空から座くらに 人に名乗りそ 人に名乗りそ
サラサラと 乗り遊べ 座くらに乗りて 外宮内宮
実になる花も
アッサンヤサンヤと
押し戻す 花の実神楽 参らする 神の社へ 伊勢の御み座くらへ 玉の社へ
宜き業してかな 天に坐す ヒルメの神も 暫し止めん暫し止めん
サラサラと 乗り遊べ 座くらに乗りて 外宮内宮
実になる花も
アッサンヤサンヤと
三度まで 花の実神楽 参らする 神の社へ 伊勢の御み座くらへ 玉の社へ
サラサラと 乗り遊べ 座くらに乗りて 外宮内宮
実になる花も
アッサンヤサンヤと
今早御幣納受 戻いて車も 遊び舞する 遊び舞する 左様そう 左様そう
4 幤舞
 陰陽ーイン 陰陽ーイン エーェエー 陰陽ーイン このーヲー 二字にーイン かからぬーウー 神もーイン 陰陽ましまさば (囃子方)黄金のしめを飾りまします トンツクトンツクトンツクトンツクトトトトトトトト(打切り)
 謹きん請じょう再拝再拝、謹み敬ひて言上し奉るなーり
 夫れ当たり開ける歳の序でに、宜き年号の立ち始まりて、平成  年 月 日、御御年を申せば、(干支)  の御歳。月の並びは、十月に余り、二月あり。日の数は、凡そ三百六十余かん日。中にも今年今月今日吉日良辰を選び定めて申して曰さく。
 依りて、本日の御神楽の由と謂う者ぱ、当所  神社例祭賑わいの御為に本日の御神楽を奏し奉るもの也。如何に況んや、天地開闢の始めより、人皇百皇百代の今日に至るまで、神道の験あらたなり。神祇相傳殊勝たり。
 爰を以って、只今、神祇斎場の床を飾り、供物を調え、即ち、清浄広大の高天が原と号し奉るもの也。
 依りて、神司どもは、黄金の散米を調え、白妙の幤帛を捧げ再拝し、頭を傾けて神徳を仰ぎ、袖を列ねて、神明の高威を崇め、肝胆の志を砕きて、御神力を頼み奉るに、皆悉く満足せざることなし。
 そもそも、大散供の起こりと謂う者ぱ、天あま津つ日ひ高だか彦ひこ彦ひこ火ほ邇に邇に杵ぎの尊みこと、豊葦原の君として天下り給ふ時、日向国、高千穂の串くし振ぶりの峯に於いて、雲霧深く棚引き重なり、余り暗かりければ、天津神より依さし給へる稲穂をこき、籾となし、虚空に散らし給へば、天が下少し明らかに成り給ふ。
 是より起こりて、今に至るまで、魑魅魍魎邪気罪科等を払はむが為の大散供也。
 而して後、四海波静かにして、草木枝を鳴らさじ。国土治まりて、万代の栄華を極むる事、まさに疑ひの無きもの也。
 秘文に曰く、天地清浄、一気和合、悪魔退散、万歳万歳。
鈴鹿拍子)
我らも掛けて 千代の世を経ん
(前奏)
弊立つる 此処も高天の 原なれば 集まり給え 四方の神々
     東方拝めば 神下る 知輪麻の神も 花とこそ見れ
神代より 三種の宝 備わりて 豊芦原の 象徴とぞなる
     南方拝めば 神下る 知輪麻の神も 花とこそ見れ
昔より 天照る神の 教えにて 呪い止むる 人の命を
     西方拝めば 神下る 知輪麻の神も 花とこそ見れ
神道は 千道百道 道多き 中なる道は 神の通ひ路
     北方拝めば 神下る 知輪麻の神も 花とこそ見れ
五十鈴川 清き流れの 早ければ 八百万代の 罪は残らじ
     中央拝めば 神下る 知輪麻の神も 花とこそ見れ
この御座を 清むる者は 神の守 真山の榊 百浦の塩
    「黄龍拝めば 神下る 知輪麻の神も 花とこそ見れ
陰陽ー 陰陽 この幤を 誰が許へー参るー エエェー エエーエ エーエ
天に座ー エエーエ 陰陽 天に座ーす 神業しぃてーかぁ エエーエ ェェェ
陰陽ホー 神もヨーホー 八乙女は アイヤイヤサーァト 詣うた神も
なにかの神もヨ あらじ トンド ハリヤトンドーォ
宜き只今の 遊び舞する
5 舞い児
氏子をば 神こそ守れ 千歳まで 丸なる岩の 平をなるまで
有難や 氏神明と 袖掻き合わせて 拝むには 知輪麻の神も 花とこそ見れ
遥かなる 二名の松を 袖掻き合わせて 拝むには 知輪麻の神も 花とこそ見れ
三度まで 袖掻き合わせて 拝むには 知輪麻の神も 花とこそ見れ
鶴は千年 亀は万年 鶴亀の 踏みならしたる 御座なれば 悪魔は寄せじ
平廻らせる 平廻らせる 左様そう 左様そう
6 隋神
千早振る 玉の御簾を 巻き上げて 我名を人の 問うぞ嬉しき
この御座に 悪魔は寄せじ 魔は寄せじ 寄せじがためを 祈りこそすれ
神代より 三み種くさの宝 備わりて 豊芦原の 象徴しるしとぞなる
弓を取る 矢を金ともに 取り添えて わが氏人の 悪魔払わん
桑の弓 蓬の矢の根 差し向けて 向かふ矢先に 悪魔来たらじ
神道は 千道百道 道多し 中なる道は 神の通い路
陰陽ー 陰陽 この弓を 誰が許へー参るー エエェー エエーエ エーエ
天に座ー エエーエ 陰陽 天に座ーす 神業しぃてーかぁ エエーエ ェェェ
陰陽ホー 神もヨーホー 八乙女は アイヤイヤサーァト 詣うた神も
なにかの神もヨ あらじ トンド ハリヤトンドーォ
豊芦原の 象徴とぞなる
ひさかたの 天の八重雲 かきわけて 降りし神を 我ぞ迎えん
如何に又 神も嬉しと 思し召し 宜き只今の 遊び舞いする
7 市切り部
神垣や あらわれ出づる 神姿 これこそ千代の はじめなりけり
氏神を 招ずる今宵 雨降るな 小風な吹いそ 神を招ずる
この御座を 清むる者は 神の守 真山の榊 百浦の塩
五十鈴川 清き流れの 早ければ 八百万代の 罪は残らじ
神代より 三種の宝 備わりて 豊芦原の 象徴とぞなる
陰陽ー 陰陽 八乙女は 誰が許へー参るー エエェー エエーエ エーエ
天に座ー エエーエ 陰陽 天に座ーす 神業しぃてーかぁ エエーエ ェェェ
陰陽ホー 神もヨーホー 八乙女は アイヤイヤサーァト 詣うた神も
なにかの神もヨ あらじ トンド ハリヤトンドーォ
ひさかたの 天の八重雲 かきわけて 降りし神を 我ぞ迎えん
アッサンヤサンヤと
天照皇大神の 天の八重雲 かきわけて 降りし神を 我ぞ迎えん
宜き業してかな 天に坐す ヒルメの神も 暫し止めん
乗り遊べ 早乗り遊べ 空から座くらに よき空から座くらに 人に名乗りそ
サラサラと 乗り遊べ 座くらに乗りて 外宮内宮
実になる花も アッサンヤサンヤと
押し戻す 花の実神楽 参らする 神の社へ 伊勢の御み座くらへ 玉の社へ
宜き業してかな 天に坐す ヒルメの神も 暫し止めん
サラサラと 乗り遊べ 座くらに乗りて 外宮内宮
実になる花もアッサンヤサンヤと
三度まで 花の実神楽 参らする 神の社へ 伊勢の御み座くらへ 玉の社へ
サラサラと 乗り遊べ 座くらに乗りて 外宮内宮
実になる花も アッサンヤサンヤと
今早御幣納受 戻いて車も 遊び舞する 遊び舞する 左様そう 左様そう
8 八重垣
やぐーもたーァ、つーゥゥゥ、やぐーもたーァ、つーゥゥゥ、
いづーもよーォ。やーえーェェェ、がーきーィ イイイー、 ィイーィ
つーゥまぁごォォォォ、めーェーェェェ、にーィイイイ、 ィイーィ
やーァえェがーきーい、つゥうくるゥウゥゥ、ヨーオーオオォ
そォおのやアァァァえーェーェェェ、がーきーを、オオオーォオーォ

9神戻し
此のほどの せんの御碕は 今坐す 木戸開け給え 門の神達
祓いする 我も鹿島の 神なれば 如何でかやらじ 邪の神
五十鈴川 清き流れの 早ければ 八百万代の 罪は残らじ
アッサンヤサンヤと
東方南方 西方北方 中央黄龍の 神を祈れば
神は道場 四方の眷属 九万八千 己が住家へ 帰り給え エエーエ エエエ
荒御崎たち 荒御崎たち
陰陽本来 無心情 宝機白人 魂魄一体 エエーエ エエエ
守り給えや 守り給えや 此の上をば 丁地丁根 万物一切 エエーエ エエエ
清め給えや 清め給えや 心は即ち 混沌妙利 信じ給え エエーエ エエエ
そらそらあしやな そらそらあしやな 鹿島香取の 大小の神祇
守り給えや 清め給えや 左様そう 左様そう
神道は 千道百道 道多し 中なる道は 神の通ひ路」
神(その道の達人)に至る道は、人それぞれにやり方が有る。一つに通ずれば、すべての事に通ずることができる。

「桑の弓 蓬の矢の根 差し向けて 向かふ矢先に 悪魔来たらじ」
 「桑そう弧こ蓬ほう矢し」 (礼記・内則より) 昔、男子が生まれると、桑の弓と蓬の矢を用いて天地四方を射、将来四方に発展することを祝った。男子が志を立てること
 「桑の弓」 「桑」は、養蚕に欠かせないもの。「弓」は、力を貯める。「桑の弓」とは、弓+蚕=強。弓+橿。つまり「固くて強い」
 「蓬の矢」 「蓬」「蒿」「艾」「蕭」は曲がりやすい。「麻の中の蓬は自ずから直し」「蓬生麻中、不扶而直」(「荀子」より) 「矢」は竹を矯て真っ直にする。「蒿の矢」とは、矢+蒿=矯。つまり「矯」「真っ直で勇ましい」
 「桑の弓」(固くて強い)「蒿の矢の」(矯た)(真っ直で勇ましい)「根」(物事を遂行する基礎となる性質)を「差し向けて」(その方へ向けて進めば)それの「向かう矢先に」「悪魔来たらじ」(悪魔がくるようなことはあるまい)

「陰陽 陰陽 八乙女は 誰が許へ参る 天に座す 陰陽 天に座す神 業してか 陰陽 神も 八乙女は 詣うた神も なにかの神も あらじ」
 これの囃子言葉を外し、その歌の意味するところを見ると
 「陰陽」自然の理法。「八乙女は 誰が許へ参る」「天に座す神、業してか」「神も、詣うた神も、なにかの神もあらじ」

ちはやふる 神よもきかず 竜田川 からくれないに 水くくるとは」

 「ちはやふる」「千早振る」枕詞。「千波破る」「痴言皮邪振る」「神」にかかる。島前神楽では、乙女が舞う「巫女舞」のとき着ける衣を「千早」と言っている。舞はその袖を振る動作が多い。

「この注連を 引かねば祟る 引きはえて 氏子も村も 栄えてぞ行く」
「心だに 至誠の道に 叶いなば 祈らずとても 神や守らん」
「庭火たく 岩戸の前の 夜神楽を 面白じろと 神や見るらん」
「天の戸を 開きて月の 夜もすがら 涼しく拝む 神垣のうち」
「淡路島 くにのはじめと 聞きしかば 岩戸の鏡 曇ることなし」
「諸共に 一樹の雨を そそぐとも 柳は緑 花は紅」
「久方を ふりさけ見れば 雲間にも 天照る神の 御顔あらけり」
「雲は我 月日は眼 風は息 海山ともに 我身なりけり」
「大空に 色立つ雲を よく見れば これこそ天つ 神の御社」
荒御崎たち 荒御崎たち
 荒御裂逹 男女の仲を裂く神
陰陽本来 無心情 宝機白人      魂魄一体
男と女      大切な機会には素人 魂魄のように一体で別れていられない
守り給えや 守り給えや 此の上をば 丁地丁根 万物一切
                  男と女
清め給えや 清め給えや 心は即ち 混沌妙利 信じ給え
                   妙理 冥利
そらそらあしやな そらそらあしやな 鹿島香取の大小の神祇
空を使う のは悪しやな
守り給えや 清め給えや

「灘ならば 藻塩焼くやと 思ふべし 何を焼く火の 煙なるらむ」

http://www.lares.dti.ne.jp/~takuhi/kagura/kagura.html